綾部市安国寺町安国寺町。
周囲の山々の緑が美しい里に、正暦四年(993年)ごろ地蔵菩薩を本尊として開創されたと伝えられる景徳山安国寺。
臨済宗東福寺派の寺で、足利尊氏の公出生の地とも伝えられています。
また11月初旬から中旬にかけて紅葉スポットとして有名です。境内の拝観は無料で出来ますのでお近くにお寄りの際はぜひお立ち寄りくださいね。

足利尊氏ゆかりの「産湯の井戸」
安国寺前には「産湯の井戸」があります。上杉頼重の娘清子は足利貞氏に嫁ぎ、出産のために安国寺門前の別邸に住んで、尊氏を生んだと伝えています。
綾部市は上杉謙信で有名な上杉家の所領でした。安国寺の近くには上杉の地名も残っているほど上杉家とも関係は深いようです。
そして、この井戸は、その産湯として使用されたという言い伝えがあるそうです。また別邸は、のちに安国寺に寄進され、現在は地元の公民館になっているそうです。

階段を登ると、山門が見えて来ます。この山門は天保十四年(1843年)に再建されたものです。紅葉の時期には山門から見下ろす木々が美しいそうです。
山門で撮影していたら地元の方に教えていただいたのですが少し紅葉には早かったようです。残念。

珍しい「茅葺きの仏殿」
山門をくぐって境内に入ると正面に茅葺き屋根の仏殿が見えてきます。この仏殿は山津波で裏山が崩れたあと整地し寛保三年(1743年)再建されたそうです。
国の重要文化財である尊釈迦三尊座像など多数所蔵し、綾部の歴史を伝えてくれています。

駐車場の隣には、足利尊氏と母清子、妻登子の墓碑として建てられた供養の塔があります。
安国寺文書によると尊氏と登子の遺骨はそれぞれ没後二か月後に二代将軍義詮によって安国寺に奉納されたことが記されているそうです。

安国寺について
【住所】
綾部市安国寺町寺ノ段1
【アクセス】
バス:JR綾部駅よりあやバス黒谷線「安国寺前バス停」下車、徒歩2分
自動車:京都縦貫自動車道・綾部安国寺IC下車1分
駐車場あり











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